心身ともに《豊》な《未來》を!

アラカンからの挑戦

つれづれ言いたい放題

超ご無沙汰の日記です。わが家の栗もそろそろ落ちるのを止め、いよいよ柿に色が付き始めました。栗の渋皮煮だの、甘煮だの、指に豆を作りながらの鬼皮剥きもそろそろ終わりです。今年は渋柿を甘柿に変える「焼酎マジック」を試してみようとリカーも用意しました。あとは柿の木に上るだけ(笑)


そんな毎日、ちょっと思うところあり。


最近夫婦揃って乗馬に再挑戦し始め、会員にならずにあちこちの乗馬クラブでビジター騎乗中。


千葉・茨城方面は「乗馬クラブ銀座」と言われる程乗馬クラブが多いんです。本当にこんなに乗馬する人いるの?と思うくらいたくさんあるんですね。だからあちこち見学したり騎乗したり‥の木曜日、日曜日。


以前、近くのクラブに所属していたときにも感じていましたが、「馬は産業動物?」というハテナなどです。ラブラドールに関しては原産国イギリスの方を向いていたので、常に日本のドッグショーのあり方とかしつけの仕方とか福祉の考え方に「??」ばかりでしたが、ここへ来て馬の世界にも「??」です、残念ながら。


つぶやきが長すぎるから畳みます


通常、乗馬クラブの練習馬は日本のサラブレッド上がり(下り?)がほとんどで、もちろんサラブレッドは競走馬としてその生を受けて来ているわけです。犬のブリードの違いと同じように馬もブリードによって目的が違うわけですね。競走馬は犬で言えばグレーハウンド。何より早く走ればいいのです。早く走るためにいろいろなモノをそぎ落として来ているのです。*1


そんなサラブレッドの中にも競争に向かない馬はいて、乗馬用に転用するための訓練を受けたり、あるいは廃棄される(食用に下ろされる)寸前に乗馬クラブに無償提供されたり‥といろいろです。基本的にサラブレッドという馬は神経質です。音に敏感だし、環境にも敏感です。そんな馬ですから、時に暴走(?)したり、乗っている人を振り落とす事もままあります。そうならないように後から訓練を入れて乗用馬としてのしつけを入れているのですが、脈々と受け継がれている本能に逆らえない時ももちろんありますよ。


で、そういう状況で転用された元競走馬のサラがほとんどの乗馬クラブのビジター用、ただの会員用(自馬を持たない)であるわけです。また、欧米産の本当の乗用馬を自馬として持てればいいのですが、自馬を所有する人の多くもサラの中で馬体が太く性格がより安定したものを自馬としているのです。


乗馬が上達するという観点から見ると、《良い馬に乗ればおのずと馬が人間に扶助を教えてくれる》ので、上達はとても早いのです。音に敏感だったり、急に走ったりすることを気にしながら人間がオドオドと乗るのと、ゆったりと安定して動じない馬に乗ってキザを安定させていくのとでは大きな違いがあります。欧米との違い、ここにありかもしれません。


それだけに犬の訓練の世界も同じなのですが、犬(馬)始めにありき、ではなく、人の技が始めにありき、なのだなあって、日本で乗馬をするのは本当に遠回りなんだなあって。性格の安定した、その目的に作られた犬、馬を迎えたらこんなに楽しくて楽なことはないのに、それがなかなかできないから人の技術が先なんですよねー。これではやっぱり誰でも乗馬を楽しむってことは難しいでしょうね。


イギリスへ行ったとき、近くで日曜日に開催されていた産業祭りで、老いも若きも乗馬の障害飛越競争してました。イギリス産のポニーかな?サラではないです、間違いなく。


で、話変わりますが、馬の福祉の点から言えば、こういうのはどうなんだろう‥って思うことも多々あって。足がびっこだったり、腫瘍があったりする馬も普通に乗馬されているんです。馬房は狭く、十分な屋外放牧場もなく、思う存分草を食むこともできず‥。でも乗馬クラブのほとんどはギリギリで経営しているのでそれ以上の待遇にすることもできず‥、乗馬人口がうなぎ登りになるわけもなく、でもどこかで理想を持ってクラブ経営をしようとしている、そんな姿が浮かび上がって来ました。その上、会員も、欧米のように楽な馬で楽しく乗馬するわけではないから、日々時間をかけてサラでも落ちないように技術を磨いて、ゆっくりと鞍数を重ねて行かなくてはならない道のりの遠さに途中で挫折して乗馬をやめてしまう人ってたくさんいるんでしょうね。お金もいっぱいかかっちゃうし、何より、自馬を持たないと意味がないってことに気がつくから。


そう、自馬がなくては乗馬はダメなんですよ。ダメ。その自馬もオランダ産とかベルギー産とかフランス、イギリス産とか‥が欲しいね〜〜〜〜日本に来るときにすでに去勢されて来ている場合が多いので、国産で外国の血統の馬を作るのは難しいそうです(少しはあるでしょうけど、需要がないとね)。


確かに欧米産の馬を日本に連れて来る事は、この日本の風土に慣らす事だけでも大変な事だし、犬の輸入以上に神経を使う事だと思います。実際私は犬の経験からそれはよくわかっています。向こうのブリーダーと知りあいになってある程度まで育ててもらって迎えに行ってなんて事ができている日本人はほとんどいないようだし‥。犬の世界でもようやくそれができるようになってきたばかりですからね。


馬場馬術でヨーロッパを転戦してきた誰かがブログで書いてました。日本の乗馬の世界は、世界からみたら田舎の外れの世界にすぎない、と。ま、日本は馬の墓場なんて言われた事もあったくらいですから(犬の墓場とも言われた)ね。つまり、日本に輸出された馬、犬はもうそれっきりになってしまう。世界に還元されないってこと。ま、犬の場合は冷凍精子が解禁になりましたからこれからは世界を駆け巡る?可能性だけは生まれましたけどね。(日本産の犬が必要とされるなら)


昔から馬とは共存してきた民族だと思うのに、競走馬ばっかりが台頭して馬と楽しく生活するってことは置き去りになってしまったのかな?


乗馬、超へたっぴのクセに、言うことだけはいっちょまえ。そんな最近思う事をつれづれに‥。

*1:ちなみにグレーハウンドの本場イギリスでは現役を引退したグレーハウンドを保護するための基金や団体もあります